蘇州に赴任が決まり、帯同することを決断したら次はマンション選びです。新区か園区か?間取りは?など何を基準に選べばいいの?と分からないことだらけだと思います。夫婦2人ならどこでも好きなところでよいのですが、子どもがいる場合には場所が限定されてきますのでマンションの選び方について詳しくご紹介します。
帯同で蘇州赴任するならマンション選びは妻子都合が最優先な理由
帯同先のマンション選びは赴任生活を大きく左右する大事なポイントですよね。日中、仕事で会社に行かれる旦那さんと違い、奥さんは1日中マンションで過ごす日もあると思います。車も使えず、言葉も通じない環境での生活は日本ではスムーズにできていたことが、思うようにできないことも多く日常生活の中でもストレスを感じやすい環境となります。
そのため、マンション選びは奥様のご希望に沿って選んでいただくことが重要です。後悔しないマンション選びのために考慮した方がよいと考える条件についてご紹介していきます。
幼稚園以上の子と共に帯同するなら「新区」のマンションがおすすめ。
蘇州市は大きく分けて「新区」と「園区」という2つの地域に分かれています。幼稚園以上の子と一緒に帯同されるなら「新区」がおすすめです。日本人学校は「新区」にしかありません。幼稚園の数も「新区」の方が多いです。
「園区」からもバスで通学することができますが、毎日30分以上かけての登校となりますのでお子さんの体への負担も大きくなると思います。
中国赴任場合、現地の学校に入園するのは不可能かと思います。蘇州は中国の中でも教育に力を入れており幼児教育が盛んです。小学校入学までに漢字5000文字を覚え、2桁の掛け算が出来るようなレベルで日本の教育レベルではとてもついていけません。「日本人幼稚園はあんなに遊んでばかりで将来大丈夫なのか?」と心配されていましたよ。。。
また新区は工業地帯、住居、店舗が混ざり合った街になっているので徒歩圏内に市場があったり、小さなスーパーがあったりとちょっとした買い物なら徒歩で行けるところが多いのも暮らしやすいところ。
ただ、外国人向けのお店は少ないので物価は安いけどオシャレさはない、ザ中国なお店が多いです。
夫婦のみ、乳幼児(任期内に入園しない)のみの場合、日本人と付き合いたいなら「新区」
夫婦のみの場合やお子さんが乳児で任期内に入園予定がない場合には、奥様が寂しがり屋かどうか?で決めるとよいと思います。日本人が多い環境で暮らしたいなら「新区」、少ない環境なら「園区」がオススメです。
新区のおすすめポイント
日本人学校(小・中一貫校)があることから日本人が集りやすい地域です。お友達を作って、一緒にでかけたり楽しく過ごしたいとお考えの方は「新区」のマンションがおすすめです。同じマンション内に日本人が多く住んでいるためお友達を作りやすく助け合える環境があります。
マンションスタッフも日本人慣れしていてサービスが充実しているところが多い。
だいぶ昔には会社の奥様会やカーストがあったような話も聞きましたが昔の話。蘇州独特のルールみたいなものはありません。日本でママ友作る時と一緒です。スーパーや公園で顔を合わせることが多くなって仲良くなったり、友達の友達を紹介されて輪が広がっていきます。
個人的には、赴任してすぐの時は特に、言葉もできず旦那さんは会社に行ってしまい昼間は心細いと思いますので先輩駐在ママの存在は大事だと思います。困りごとは遠慮せずどんどん周りの方に相談して解決していきましょう。そうしていくうちに仲良くなっていきますよ。
夫婦のみ、乳幼児(任期内に入園しない)のみの場合、日本人と付き合わないなら「園区」
園区は海外資本が入って街を作ったエリアです。欧米人が多く生活水準は高め。外国人向けのサービスや料理も充実していますが、単価はお高め。家賃も新区に比べると少し高いです。
またスーパーやデパートは大型店が多く、車での移動が大前提となっています。徒歩でのお買い物は不便なところが多いかも。タクシー移動や配達を活用することになります。毎日の食材を自分の目で見て選んで購入したい方にとっては買い物が大変かもしれません。
園区のおすすめポイント
お部屋で趣味に没頭したり、元々1人で過ごすのがお好きな方は「園区」の方が日本人が少なく、落ち着いて過ごせると思います。欧米人が多いのでオシャレなお店が多く、お料理のレベルが高いです。(お値段も)お友達ができにくい環境ではありますが、全くできないわけでありませんし、人間関係が煩わしい方は「園区」に住まわれるとよいと思いますが、マンションスタッフが常駐していなかったり、大家さんと直接交渉のマンションも多くトラブル対応時の交渉は苦労することもあるかも・・・。
園区は欧米人が多いせいか?オシャレなお店が多く、蘇州1号店も「園区」からスタートすることが多いです。新区には売ってないケーキや飲食店が多くよく遊びに行きました。地下鉄やバスで30分程度の距離なのでどちらに住んでも遊びに行くことは可能です。
蘇州でのマンション選び,清掃サービスかお手伝いさん(アイさん)か?他人は家にいれたくないか?
蘇州マンションの清掃サービスが必要かどうか?は奥様の考え方次第
日本人が入るマンションは「高級マンション」となりますので、部屋の清掃サービスやシーツの交換サービスが付いているところが多いです。利用するかどうか?で家賃が変わってきます。
週に2回の清掃と1回のシーツ交換がスタンダードですが、清掃1回でいい。清掃はいらないけどシーツ交換だけしてほしい。などオーダー可能です。
ただ、掃除をしてくれる方は中国の方なので、日本人と同じレベルの丁寧さを求めるのは無理があると思います。
・雑巾の絞りが甘く水拭きした跡が残ってる
・掃除してもらったはずなのに、雑巾くさい匂いがする
・部屋の隅までは掃除が行き届かない
なんてこともありますが、おおらかな気持ちで受け流しましょう。およそは綺麗になったよ。ありがとう。という気持ちで感謝です。
掃除のスタッフは複数名いるため毎回同じ人とは限らず、誰が、いつ来るか?の時間指定をすることは難しいです。不在時には合鍵で勝手に入り掃除をしておいてくれます。信用第一なのは中国も一緒です。掃除時に窃盗に合った話は聞いたことがありません。彼女達は日本人の赴任者なんかよりもっとお金持ちのお部屋も担当しているので、狙われることもないでしょう。
週に1度のシーツ交換は本当に助かりました。日本から持ち込まなくてよかったし、日本で自分で洗ってた時より快適に過ごせていましたよ~。
部屋に他人が入るのは気分が悪い。自分で掃除したい。という方には不要のサービスだと思います。
私はホテル暮らしの延長だと思って大変ありがたく掃除とシーツの交換はやってもらっていました。
中国人の幼稚園ママからお菓子をもらって困っているとき(日本人向けの味ではないもの)にアイさんにあげると喜んでもらってくれたのも助かっていました。せっかく頂いたものなのに処分するのも申し訳ないし、でも味的な問題で食べられないし。。。ってことがけっこうあるんです。
お手伝いさん(アイさん)?って何者?何をしてくれるの?
蘇州のマンションでは、掃除サービスがないマンションの場合にはお手伝いさんを個別に雇っている家庭が多いです。お手伝いさんのことを「アイ」(おばさんという意味)と呼び、優秀な「アイ」と出会うことは幸せな結婚をするより難しいと言われるくらい子育て家庭にはいなくてはならない存在です。
お金持ち中国人のご家庭では
・掃除をするアイ
・料理をするアイ
・子供の習い事の送迎をするアイ
と役割毎にアイさんが何人もいました。日本人のお家でも個人的に掃除を「アイ」さんにお願いしている方もいらっしゃいました。奥様はエステに通ったり、お茶をしたり、バリバリに仕事をされていたりして忙しいのです。
園区はサービスアパートが少ないので、アイさんをお願いしたい場合には個人で探す必要があります。いい人を探し出すのは難しく、またいい人は予定に空きがないので、どなたか帰任されるタイミングでその枠(火曜10~12時)を譲っていただくのが一番です。
もちろん全部自分でやることもできます
掃除の仕方にこだわりがある方、家に他人が入るのは嫌悪感がある方は清掃サービスやアイさんはお願いせずに全部自分でこなされる方もいらっしゃいますが、私の赴任期間中には身近にはいらっしゃいませんでした。会社に家賃を出していただけるので、皆さん掃除付きのプランで入居されていました。
蘇州駐在,ホテルに長期滞在かマンションか?
ホテルに長期滞在するプランもあるが設備は手狭
蘇州の場合はホテルに長期滞在することも可能です。主に単身赴任者はホテル滞在を選択されます。
部屋は2部屋程度のことが多く、キッチンも1口電気コンロだけの簡易的なものだったりキッチンはなかったりするので子連れ家族には向かないと思いますが、部屋の状態の良さは段違いでホテルがオススメ。日本と遜色ないレベルで掃除してもらえます。
夫婦のみ、お子さんも1人で生まれたばかりで行動範囲が狭い。ような場合なら帯同でもホテルで暮らせるかな?と思います。広さよりなにより「綺麗さ」を優先したい奥様はホテルがいいかな。
マンションは間取り、立地、サービス内容と家賃が合うかどうか?で決めます
日本での部屋選びと変わらないと思いますが、会社が家賃を補助してくれるため、会社毎の家賃補助の上限額があります。旦那さんによく確認しておいてもらいましょう。
家賃補助額内で収まる物件を不動産屋さんに紹介してもらい、できれば内見して決めましょう。
日当たりや匂い、部屋に付いてくる家具の種類や古さ(買い替えてもらえるのか?)、水圧チェックも忘れずに!!